相続税~特定居住用の小規模宅地の特例~要件に該当しないことは喜ばしいこと?

相続税の特例の中でも、メディアでよく話題になる小規模宅地の特例よく耳にしますよね。
そのうちの特定居住用宅地の特例について考えてみます。

home

相続税(特定居住用)小規模宅地の特例

被相続人の自宅の敷地の330㎡までの部分について土地の評価額が80%減額されるという特例です。

相談者K岡氏「O田センセイ、うち子供が3人おっての、男ばっかり。」

税理士O田「そうですか!将来が楽しみですね。」

相談者K岡氏「将来言うてもな~もう3人とも社会人で、嫁さんもろうての、それぞれ家も構えとんや。」

税理士O田「それはそれは、お孫さんが楽しみですね。」

相談者K岡氏「まあ孫はかわいいんやけど。よう新聞で相続税の小規模宅地の特例のことを見るんやけど。子供がワシの家土地を相続してもその特例は使えんのやろ?」

税理士O田「えーと、K岡さん奥様は同居されているのですか?」

相談者K岡氏「ああ、嫁さんは5年前に亡うなって、今は一人暮らしなんよ。」

税理士O田「そうですか~奥様だったら特例を受けられるんですけどね~
そうしますと、K岡さんのお子様は皆さん持ち家がおありですから、特例は受けられないことになりますね。」

相談者K岡氏「持ち家があったらダメなん?例えば、息子が自分の家を誰かに贈与したらいけるんな?」

税理士O田「いや~それがですね、なかなか要件が厳しくなってきていけないんですよ。相続開始前3年間は取得者本人はもちろん、その配偶者、3親等内の親族、特別の関係のある法人の持ち家に住んだことがある場合は、特例は受けられません。」

相談者K岡氏「それはなかなかやね~なんでそんなに厳しくなったんな?」

都心の自宅を相続しても、その家に住み続けられるように

税理士O田「もともとは、地価が上昇し続ける都心の自宅を同居の長男が相続して、相続税が払えなくて自宅を売らなければならない状況を回避軽減するために設けられた特例なのです。自宅を売ってしまうと住むところがなくなって困ってしまいますよね。ですので、住むに困らない人は対象から外しましょうという趣旨の改正なのですね。」

相談者K岡氏「そうな~今は地価上昇なんかほとんどないけどの~」

税理士O田「これは考え方ですけど、独立できない子供がいる、ずっと自宅を持てていない借家住まいの子供がいる場合は特例を受けられるということですよね。特例は受けられなくても、独立して自宅をもっている子供がいることの方が幸せではないでしょうか?」

相談者K岡氏「そうじゃの~。そう思うとかないかんの。」

まとめ

特定居住用小規模宅地の特例、その趣旨は相続税納税のために自宅を手放さなければならない事態の防止です。

しかし、税法上認められた範囲内であれば、受けられるものは受けたいのが本音ですよね。

ちょっとした態様のちがいで特例が受けられたり、受けられなかったりする場合があります。

ご不明な点があれば、ぜひご相談、お問合せください。

個別相談お問合せはこちらへどうぞ。 ☞ お問い合わせフォーム

※詳しい特例適用要件については国税庁のHP【(No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)】をご確認ください。

※記事の内容は更新日現在の法令にもとづいて作成しています。実際の特例適用等に関してはよくよくご確認、ご検討をお願いいたします。