借地権の評価と課税関係 借地権を貸付けた場合

借地権者(土地の借主=借地権の所有者)が、自分が所有する借地権を貸付けた場合の課税関係はどうなるのでしょうか。


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借地権を貸付けたら、転貸借地権

相談者T脇氏「先生、私もう何十年も前から、近所の大地主さんの土地を借りて、私が家を建てて住んでいるんです。
もう大分家も古くなりましたので、建て替えをしようかなと考えているんです。」

税理士O田「そうですか~ お金は掛かりますが、楽しみですね。」

相談者T脇氏「地主さんに建て替えの同意はしてもらっています。
それで新しい家は、私の長男に建てさせようと考えているんです。
この場合、何か課税関係は起こるものなのでしょうか。」

税理士O田「なるほど、その場合はですね・・・


(借地権の転貸があった場合の所有関係)
建物→長男
転借健→長男
転貸借地権→T脇氏
底地→大地主さん


という整理になります。
T脇さんから長男さんに
転借権=借地権の価額×借地権割合
の贈与があったことになりますから、金額にもよりますが長男さんは贈与税の申告が必要になります。
ただ、その借地権の貸付が無償で行われる場合で、「借地権の使用貸借に関する確認書」を税務署へ提出した場合については・・・

使用貸借であれば課税されない


「借地権の使用貸借に関する確認書」を提出した場合
建物→長男
使用権(評価額=零)→長男
借地権→T脇氏
底地→大地主さん


という関係になります。
ですので、この場合は権利関係に異動がないため課税は発生しないということになります。」

相談者T脇氏「なるほど、そうですか!
ちなみにその確認書の提出期限はいつになりますか?」

税理士O田「国税庁のHPによれば、”借地権を使用貸借により借り受けた後、すみやかに提出して下さい。”となっています。
ですので、お家の完成後で良いと思いますよ。」

相談者T脇氏「分かりました。先生ありがとうございました。」

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kaosyashin20241018