死亡生命保険金の受取人が先に亡くなっていたら

生命保険契約において、被保険者よりも先に死亡生命保険金の受取人が死亡していた場合には、保険金を受取るのは誰になるのでしょうか。

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一般的には法定相続人

一般的には受取人が死亡した時点の法定相続人が受取人となります。

被保険者が死亡した時点(保険事故発生時)で、受取人の法定相続人も亡くなっていたら、さらにその人の法定相続人が受取人となります。

法定相続人が複数の場合の受取金の割合は、一般的には等分とされています。

等分である理由

等分とは法定相続人が、配偶者と子2名の計3名であった場合には、三分の一ずつに分けるということです。

ここで、疑問がわいてきます。「法定相続分で配偶者は二分の一、子はあとの二分の一を等分するから四分の一ずつではないか」

等分とされているのは、民法427条が根拠とされています。

「数人の債権者があるときは、等しい割合で権利がある」

ここで”債権者”と表示されていることでもわかるように、この民法427条は民法典の「第3編 債権 編」に書かれてあります。

「第5編 相続 編」ではないのですね。

どうして債権編に書かれているのかといえば、生命保険金を受け取れる生命保険契約にもとづく債権だからです。

まずは約款を確認

「一般的」と書いているのは、生命保険は「契約」ですので、受取人が先に死亡していた場合の取扱いについては、各契約の「生命保険契約約款」に記載されているからです。

契約ですので、すべての生命保険契約が、受取人の法定相続人と約款に規定しているとは限らず、「被保険者の遺族」とされている場合もあります。

いずれにせよ、加入している生命保険契約の給付約款を確認してみてください。

ほかの相続人に譲ったら

たとえば、保険金の受取人だった長男が先に亡くなり、契約者変更しないまま被保険者が亡くなりました。

長男の相続人が妻と子だったので約款にもとづき、保険金の受取人は妻と子が等分の権利を持つことになりました。

ところが、妻は「私はお金はいらないから子に全額受取ってほしい」という意向だったので、子がすべての保険金を受取った場合。

妻から子へ生命保険金を受け取る権利の贈与があったものとして、子に贈与税が課税される可能性があります。

保険法第46条

保険金受取人が保険事故の発生前に死亡したときは、その相続人の全員が保険金受取人になる。

民法第427条

数人の債権者または債務者がある場合において別段の意思表示がないときは、各債権者または各債務者は、それぞれ等しい割合で権利を有し、または義務を負う

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【相続税専門】税理士 岡田隆行

国税局・税務署での32年間の資産税(相続税・贈与税)事務の経験を活かし、相続税に関する困りごとの解消に尽力します。

事務所は高松市国分寺町、趣味は料理とバイクです。

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